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社会と美術の融合授業-学校をARTで満たそう(同志社中学校)

同志社中学校の社会科の授業には、話し合いや、表現の時間が多く設けられています。その中でも手を動かす要素が多く入っているのが、中学3年生の3学期に行う、社会と美術が融合した授業です。

「学校をARTで満たそう~We are ARTISTS」と名付けられたこちらの授業では、

文字でもなく、言葉でもなく、社会にアピールできるアート作品をつくります。

それまでの授業で、文字や言葉を使ってディスカッション、プレゼンテーションを重ねてきた生徒達が、今度はアートという表現方法に挑むのです。

「私たちは、絵の世界のように、無意識に働きかけられたり、色や形や音や街中にあふれるいろいろなものに影響されて自分の感覚が作られていきます。感性に訴える方が社会に働きかけるのに適した表現方法であると考え、美術の先生に持ちかけたら、快く協力してくれて、社会科+美術科の教科横断型授業として始まりました」と担当の社会科、井口和之先生。

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社会科の時間では、コンセプトなどについて話し合います。そして作品づくりを美術科の時間で行います。できたアート作品は校内に展示するとともに、写真を撮ってネット上で公開します。短い英文で作品紹介を行い、その部分は英語科の先生にもサポートしてもらうそうです。

 

まずこちらの作品は、「ME(私)」という言葉は、視点を変えれば「WE(私たち)」になる、という表現です。

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まず、こちらの作品は「Mother  FAther」と上部に書かれていて、父親、母親に見守られている私、でも、角度を変えてみると、そこから前に飛び出そうとしている私、を表現しています。

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そして、こちらの作品は、「HELP」人々の写真コラージュが、別の角度から見ると「SHUT」と読めるようになっています。

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「私の目標は、直接社会と交流をして、社会にプラスの影響を与えていける発信力を持った中学生が増えることです。中学生も社会に貢献できる力は持っていて、直接社会とつながることができるツール、IT機器を使って発信もできるはずなのですが、現在の日本社会全体の中では、あまり期待されていません。中高を卒業してからではなく、私の授業をきっかけにして、自分も社会に働きかけられるんだという感覚を持ち、やってみてほしいですね。」と井口先生。

こちらの取り組みは、2015年KONICA MINOLTAのソーシャルデザインアワード特別賞を受賞しました。

 

伝えたいメッセージを表現する手法を多く持っていること、大人になってからではなく、今の自分でも社会に対してできることがあると考えること、どちらも、とても大切なことです。アートを使ってそれを伝える授業、素晴らしいと感じました。