個性はinputにもoutputにも発揮される-自分の強みを見つけよう-「8つの知能」で未来を切り開く を読んで

こんにちは!清水葉子です。

今年は全国的に猛暑が続きましたが、みなさまお変わりないでしょうか。

これだけ暑いと毎日生きているだけで自分を褒めたくなりますね。でも本日で8月も終わりなので、あとは涼しくなる一方です!

 

さて、本日ご紹介するのは、東北芸術工科大学の有賀三夏先生が書かれた「自分の強みを見つけよう」です。本書では、ハーバード大学の心理学教授、ハワード・ガードナー氏が生み出した多重知能理論(MI理論)について、わかりやすく解説がされています。

 

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http://ur2.link/LJqD

 

多重知能理論とは、人にはもともと「8つの知能」が備わっていて、それぞれに強い知能(強み:複数の場合も多い)があり、それを意識しながら活動をすることで能力を伸ばすことができる、という理論です。人の知能を測る有名な指標としてIQや学力テストなどがあるため、評価をそこにゆだねがちになってしまいますが、それでは人の知能の1部分しか測れていないため、8つの知能という観点で考えることで、よりその人の知能が見えてくる、そして、8つの知能の組み合わせがあるからこそ、人それぞれの個性、強みも見えてくるということです。

 

私見ですが、IQや偏差値には共通のテストがあり、それによって客観的な数値をつけるというイメージがあります。一方、多重知能理論には、8つの知能について、自分についての強弱を考えるという、自己評価のイメージがあります。能力の伸ばし方についても、どの知能を使っているのかを確認しながら、能力を伸ばしていくという方法なので、自分を見つめ、やってみて、振り返るという、自己を中心とした成長サイクルがつくりやすいように感じました。

 

また、すごく面白いと思ったのが、どの知能が強いかによって、人それぞれ物事の理解の仕方、学び方が違うという点です。これは個人的にも経験してきたことです。例えば図解して説明したほうがわかりやすいだろうと思って図解すると、全然伝わらず、文章化したら理解してもらえたりということがこれまでもあったのですが、それは理解力の優劣ではなく、その人のタイプ、個性の違いなんだと、本書を読んで感じることができました。この考えに基づくと、学校現場でもみんなにとってベストな教え方、というものは存在せず、それぞれが自分に合った学習方法を選べるということが、それぞれにとってのベストになる、ということになりますね。

 

これからの学習環境はどうあるべきかということに思いをはせながら、とても楽しく読むことができました。1つの尺度だけで判断されたり、1つのやり方しか選べない環境を息苦しく感じている人にはぜひ読んでいただきたい1冊です。8つの知能についての詳しい解説もされています。

 

有賀先生は、この多重知能理論に基づき、人の創造力を引き出すための方法の研究、実践を行われています。それについても先日取材をさせていただきましたので、あらためてこちらのブログでご紹介できればと思います。

 

↓有賀先生のこちらのご著書もぜひ。

arts.hatenablog.jp

 

#自分の強みを見つけよう

#「8つの知能」で未来を切り開く