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パーソナルファブリケーションは、ものづくりをどう変えるか その3

書籍紹介

みなさまこんにちは。今年の初めから、パーソナル・ファブリケーションの可能性を探求する(心の)旅に出ている、清水です。

「Fab Life」に続き、読んでみたのがこちら。

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ワイアード」US版の元編集長で、自らも様々な形でものづくり、発明を行っている、クリス・アンダーソン氏による「MAKERS(メイカーズ)」です。

http://amzn.to/2jv2HL3

 

アンダーソン氏のおじいさまが発明家だったという話から本書は始まるのですが、おじいさまが発明家だった90年代半ばと現在では、発明家を取り巻く環境が大きく変わったということが、わかりやすく解説されています。

 

その大きな要因としては

・工作機械がデスクトップ化(家庭や、工場ではない作業場で製作可能なサイズと価格)したことで、デザイン、試作がしやすくなった。

・デザインや設計図をオンラインコミュニティで共有し、たくさんの人たちと協力しながらプロジェクトを進められる。

・デザインファイルを標準化し、それをオープンにすることで、それぞれが一から設計をする手間が省け、スピードが上がること。

 

が挙げられるようです(本文から少し要約させていただいています)

 

以前は個人が新しいアイディアを思いついたら、デザインし、工場に試作を依頼し、出来上がったら特許を取り、それを製品化してくれる企業を探して、ある程度売れるという見込みのもと、ある一定のロットをつくる(そのための材料費や機械、人件費を投入する)という、ハードルもリスクも高いプロセスを踏まなければなりませんでした。だから、リスクが取れて、環境もあり、開発に時間をかけられる大企業のほうが圧倒的に有利だったのですが、上記のような環境の変化により、個人(または個人のつながりによるコミュニティ)が大企業と肩を並べることが可能になったのです。

 

とここまで読み進めてきて、パーソナルファブリケーションが、どうしてイノベーションにつながるのか、ちょっとわかったような気がしています!

 

特に、オープンソースに続く、「オープンハードウェア(デザインや設計図をオープンにすること)」は、これからの時代を変える大きな動きなのではないでしょうか。変化の激しい複雑な時代、個人や企業でノウハウを抱え込むのではなく、お互いに提供しあうことで、進化を加速させる。

 

ライセンスなどに課題は残っているようですが、そこについてもすでに色々な解決案が出ていて、興味深いです。

 

これからの工場のあり方、新しい形のものづくりでどのように資金を調達し、運用していくべきかなど、こちらも多くの示唆に富んだアイディアが紹介されていますので、興味を持たれた方は、ぜひ読んでみてください。