ハッカソンってなあに? AngelHack Osaka 2017レポート

ハッカソン」というイベントを、ご存じですか?現在全国で、多くのハッカソンが行われているため、この言葉を目にされた方もいらっしゃるかもしれません。「アイディアソン」もあるけれど、具体的にどう違うの?どういう人が参加できるの?

 

と、私も最近までよくわかっていなかったので、百聞は一見にしかずということで、先日大阪で開催されたハッカソン「AngelHack Osaka 2017」を、見学させていただきましたので、レポートします。

 

ハッカソンという言葉は、”hack(ハック)marathon(マラソン)の2語が足しあわされた造語です。Hackという単語は色々な意味を持ちますが、この場合は、プログラミングや開発をする、という意味で使われています。多くは、数時間や数日間、連続して(マラソンですから)チームで何かを開発し、アイディアだけではなく、モックアップ(試作品)を作ってそのすばらしさを競う、というものです。つくるものはアプリだけとは限りませんが、Webサービスやアプリ、IoTなどが多いようです。テーマは、ある場合も、フリーな場合もあります。似たものに「アイディアソン」がありますが、これはコードを書いたり、モックアップをつくらないものが大半のようです。

 

あらかじめ作ってくるのではなく、限られた時間内でつくる、チームで取り組む、というのも特徴で、広く開かれたハッカソンだと、その場で初めましての方たちとチームを組み、作業を進めることもあります。

 

今回見学させていただいたAngelHack Osakaは、まさにそのような形でした。

AngelHack Osakaは、AngelHack Global Hackathonの1つで、大阪で開催されるのは初めてですが、Angel Hack 自体は今年で10回目を迎えるそうです。世界61地区(2016年度)で開催され、優勝チームは12週間の起業実現のためのカリキュラム「HACKceleratorプログラム」に参加、その後、審査を経てサンフランシスコにてピッチを行い(Global Demo Day)、さらに今年はその世界大会で選ばれた3チームが、最終的にロンドンで投資家を前にプレゼンする、という、夢のあるハッカソンです。

 

大阪の主催者の一人、丸山恵実さんは、昨年シンガポールでAngelHackのプレイベントに参加され、大阪でも開催したいと有志を募り、様々な協力者を得て、開催となったそうです。

 

AngelHack Osaka 2017は、617日、18日の2日間、大阪イノベーションハブにて行われました。大阪イノベーションハブはセミナー、イベントや、起業支援で、大阪のイノベーターを力強く後押ししてくれる機関です。

www.innovation-osaka.jp

 

詳細はこちらのページ↓とFacebookページに掲載されていますが、

AngelHack Global Hackathon Series: Osaka - AngelHack

 

写真掲載の許可をいただきましたので、その様子について少し紹介をさせていただきますね(以下写真は、AngelHack OsakaのFacebookからお借りしました)。

 

まず1日目。

午前中はアイディアソンとチームビルディングが行われます。

参加者がそれぞれのアイディアをシェアして、グループをつくります。

 

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今回は15チームができたようです。

 

午後からは早速開発(コーディング)開始。ここから翌日13時まで、ノンストップで作業が行われます。1日目は21時にいったん閉会となりますが、そのまま会場に残って作業を進めることが可能です。今回は約3分の2の方が、残って作業を続けられたそうです。未成年の方は保護者の同意があれば可能だそうですよ。

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続いて2日目。

朝から作業を続け、13時にコード提出、ランチ休憩となります。私は13時半すぎにうかがったのですが、徹夜でやり遂げたー!という雰囲気が会場に満ちていて、徹夜で模型や図面をつくっていた学生時代を思い出しました。

 

14時から、審査員の前でデモ形式のプレゼンを行います。時間は2分!審査員には株式会社フィラメントCEOの角勝さん、さくらインターネット株式会社 代表取締役社長の田中邦裕さんなど、錚々たるメンバーがずらりと並びます。

 

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一つひとつは詳しく紹介できませんが、15チームのどのデモも、アイディアの面白さはもちろん、よくこの短時間でここまで仕上げられましたね!と感じるものばかりでした。

 

特別賞などの発表があった後、最後に最優秀賞が選ばれ、世界大会に向けて準備が始まるようです!

 

今回初めてハッカソンを見せていただき、とても面白いなあ、と思いました。コンペやコンテストだと、それぞれが別の場所で準備をし、発表、プレゼンの時に一同に会します。アイディアソンやオープンセッションだと、アイディア段階で一同に会し、プロトタイピングは別々の場で行われます。ハッカソンだと、アイディアからモックアップ完成まで、連続して同じ場所で行われます。つまり、同じ条件下、同じ時間のもと、同じ場所でライバル同士が作業を続けるという、なんとも緊張感のある、でも別の見方をすれば、みんなで一緒にがんばっている(まさにマラソン)とも言えるわけで。

 

そして会ったばかりの人たちと、チームでそれぞれの得意な部分や専門性を出し合って、何かを作り上げるって、難しいけど面白そうだなあ、と思いました。ハッカソンでは、もちろんコードを書ける人が必要なのですが、面白いアイディアを出せる人、それをプランに落とせる人もメンバーとして必要だそうです。AngelHack Osakaには、女性の参加者も多くいらっしゃいました。

 

こういった場から実際に起業をされる方もいらっしゃるそうです。素敵なアイディアをお持ちの方、ハッカソンにエントリーしてみてはいかがでしょうか!