同志社女子大学上田ゼミの、プレイフルな学びの環境ーその1

こんにちは!清水葉子です。先日、秋の風景が美しい、同志社女子大学京田辺キャンパスにうかがい、現代社会学部 現代子ども学科の上田信行先生のゼミを見学させていただくとともに、上田先生、ゼミ長の日高さんにインタビューをさせていただきました。これから3回にわたり、掲載させていただきます。

 

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現代子ども学科は、所定科目の単位を修得することで、小学校教諭一種免許状、幼稚園教諭一種免許状、保育士などの資格が取得できるほか、社会環境、学習環境、心理など、子どもに関連する事柄を幅広く学べる学科です。中でも上田ゼミは、学習環境デザインをテーマとし、多くの実践を通して学習環境について考え、試行錯誤できるゼミとなっています。子ども達が主体的に学び、成長するには、どんな環境が必要なのかということを色々な角度から教えていただくとともに、アートと教育の関係についてもうかがいました。

 

お話を伺った上田信行先生

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4年生でゼミ長の日高愛理さん

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上田ゼミの学びの環境

こちらが、上田ゼミや上田先生の授業で主に使用されるスタジオです。

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ガラス貼りになっていて、廊下からも良く見えるのですが、うかがう際に、もう外から見て、他の教室と全然違う雰囲気を感じました。そして一歩踏み入れると、何か面白いことが起こりそうなわくわくした雰囲気が、部屋中にあふれています。化粧板が貼られていない黒く塗られた天井、ダウンライト、フローリング、中央に吊り下げられた旗や壁の装飾、キャスターがついた机と椅子などが、その理由なのでしょうか。まだ他にも何かありそうです。

 

この場所では、授業、ゼミ生の打ち合わせ、作業、ワークショップなど、様々な活動が行われています。また、空間設計は、上田先生が自ら行われています。

 

↓こちらが、3年生対象の動画編集の授業風景です。

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↓こちらが、市内の幼稚園、保育所の先生対象のワークショップの様子です。

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写真を撮り忘れてしまいましたが、この部屋の反対側の面には、中2階の高さのフロア「メタフロアー」があり、そこに上るとこの部屋「経験のフロアー」全体を少し上から見渡せるようになっています。例えば何か創作活動を行う際、経験のフロアーで個人もしくはグループで表現に没頭します。一度手をとめて、メタフロアーに上がり、今までしていた活動を別の視点から見つめることで、リフレクションが行えるという構成です。これらの活動を想定してつくられた空間はとても使いやすい環境でしょうが、いわゆる普通教室でも可能だと、上田先生はおっしゃいます。「例えばメタフロアーがなくても、全員が立ち上がれば目線が変わり、メタ認知がしやすくなりますよね。机や椅子を端に寄せればスタジオになりますし、個人作業の空間も、例えば簡単に段ボールでつくることもできると思うんです。うちのゼミでは卒業後先生になる学生も多くいますが、大学でこのような空間を経験しておくことで、先生になった時に、自分の手で工夫ができるようになるのです(上田先生)」

 

そしてこの楽しくわくわくする雰囲気を作り出しているのは、なんとってもそこにいる学生さん達です。うかがった日も、ワークショップの準備で本当にお忙しそうだったのですが、殺伐とした雰囲気は一切なく、取材させていただいた私たちにも、途中見学にこられた高校生の生徒さん達にもさわやかにあいさつし、終始にこやかに対応してくださいました。色々な学校を見学させていただいていますが、ここまでオープンであたたかな対応をしていただいたのは、初めてです。

 

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