専門分野に自然に触れられる環境づくり ―甲南大学フロンティアサイエンス学部の「マイラボ」

みなさまこんにちは!清水です。先日、神戸のポートアイランドにある、甲南大学ポートアイランドキャンパスを見学させていただきました。甲南大学さんは、以前ブログでも紹介させていただいた岡本キャンパスの他に、ポートアイランドキャンパスと、西宮キャンパス(西宮市)があります。こちらのポートアイランドキャンパスにあるのが、フロンティアサイエンス学部です。

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フロンティアサイエンス学部で学ぶのは、バイオテクノロジーとナノテクノロジーを融合させた「生命化学(ナノバイオ)」。医学、農学、工学、生物学など、既存の学問の領域を超えて学び、今社会で必要とされている分野の専門性を高めていきます。1、2年次から実験もしながら専門科目を広く学び、3年次より、専門領域を絞っていきます。

 

ポートアイランドキャンパス事務室の、木下 朋和さんに、施設をご案内いただきました。(年度末のお忙しい中、本当にありがとうございました!)

建物内は、理系に特化したキャンパスならではの設備やデザインとなっています。

 

↓こちらは、実物の10億倍のDNAの模型。構成が忠実に再現されているそうです。

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巨大な地球儀の内部は、落ち着ける図書室になっています。

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実験設備や環境も充実しています。

 

今回見学させていただいた中で、特に面白いと案じたのが「マイラボ」というスペースです。1年次から学生1人ずつに専用デスクとロッカーが準備されていて、いつでも自由に使うことができます。

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まるでオフィスのようです。電源もインターネット環境もある、素晴らしい環境ですね!授業の空き時間にここで勉強したり、課題に取り組んだりできるため、入学時から居場所に困るということはなさそうです。

 

それだけでなく、マイラボには様々な工夫がされています。まず、1年生から3年生まで、あえて学年をバラバラにして席を配置しているため、自然と学年を超えた交流が生まれます。勉強のこと、生活のこと、専門分野のことなど、先輩から色々と教えてもらうことができそうですね。

 

また、マイラボは、4つのフロアに分かれていて、それぞれが4つの研究ゾーン(「有機化学・高分子化学」「無機化学・ナノテク」「核酸・ナノバイオ」「細胞・バイオ」)に隣接しています。半期ごとに席替えがあり、1年生、2年生は全てのフロアを経験することになるそうです。それぞれの研究ゾーンに所属する3年生の話を日々聞けますし、研究室の雰囲気も、感じ取ることができます。これが、3年次の専門分野専攻の際のミスマッチを防ぐそうです。

各研究室や実験室はガラス張りになっているので、どんなことをしているのか、観察することができるようにもなっています。

 

実験が多い研究室では特に、所属すると長い時間を過ごすことが多いですから、研究内容はもちろん、先生や先輩の雰囲気も気になるところです。研究内容についても、名称から抱いていたイメージと、実際の研究内容に少しズレがある、ということもあるでしょう。日常的に雰囲気を感じられたり、直接話を聞ける環境にあると、研究室の選択前に、時間をかけて考えることができそうです。また、4年生、大学院生と専門性を高めていく前に、他の分野のことや研究室の存在を知っておくことも、将来的に役立ちそうです。

 

キャンパスの設計にあたっては、甲南大学の先生方が色々なアイディアを出されたそうです。マイラボや全体のゾーニングなど、学生さん達が学びを深めていくための環境がよく考えられていると感じました。

 

見学をさせていただき、ありがとうございました!

 

甲南大学さんのホームページはこちらです

www.konan-u.ac.jp

 

↓岡本キャンパスiCommonsの記事はこちらです。

arts.hatenablog.jp