木工教室のシステムから、個別学習環境の可能性を考える

みなさまこんにちは。清水葉子です。

年が明けて急に寒くなってまいりましたね。入試も多い季節。これからあまり雪が降りませんように。

 

さて本日は、木工教室での指導から感じた、個別学習環境の可能性について書きたいと思います。私の家族に、木工に興味があって技術を磨きたい、というものがおりまして。継続して教えていただけるところはとても少ないのですが、幸い自宅から少し遠いものの通える教室を見つけて、1年ちょっと、通わせていただきました。

最近できあがったサイドテーブルがこちら。先生にかなり助けていただきながら完成し、本人もとてもうれしかったようです。

 

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さて、私もなんどか教室に同行し、先生の教え方、教室のシステムがとても良いと感じました。また、いま注目されている、個別学習の参考にもなるのではないかと感じましたので、ご紹介したいと思います。

 

まずこの木工教室には、一斉指導というものがありません。スタート時期がそれぞれ、年齢も小学生から大人まで、技術レベルも幅広い生徒さん達が、それぞれのペースで、製作を進めています。技術を磨くためのコースがいくつか準備されていて、最初はそれに沿って学んでいくのですが、コース内の1つのステップにかける時間は本人の技術により、まちまちです。一通り基本ができるようになると、自分が作ってみたいものを、先生に相談しながらつくることができます。先生は、それぞれの生徒さんと作業内容や進捗を確認し、機械の使い方や、加工方法など、質問があれば対応したり、相談に乗ったりされます。

 

工房の中で、それぞれがそれぞれの作業に没頭する姿を見ていて、なんだかとても良い場だなあ、と感じました。それは自宅で道具を揃えて1人で作業を進めるのとは少し違っていて、進捗を見てくれて、相談できる先生がいて、木工が好き!という共通点を持つ他の生徒さん達と同じ空間で作業していることも刺激になり、良い場となっているのだろうと思います。

 

学校の授業ではあまりこういう光景は見かけませんが、部活動によってはこのスタイルがありますね。以前見学させていただいた、東京農業大学第一高等学校・中等部の生物部では、個人もしくはグループで、やってみたい研究を行い、論文にまとめ、外部の研究発表会に参加します。見学させていただいた際は、中学1年生の女子生徒さんが、100個の水槽で金魚を1匹ずつ環境を変えて発育状況を観察し、論文にまとめる、という研究をされていました。その生徒さんは夏休みも毎日登校し、観察を続けられたそうです。顧問の先生は、必要があれば関わる、というスタンスでした。つい先日も、高校の生徒さん達が科学賞で受賞されたようです。

生物部 第61回日本学生科学賞 読売新聞社賞 | 東京農業大学第一高等学校中等部/東京農業大学第一高等学校

 

仲間とともに、かつ、自分のペースで研究や作業、そして学習を進めていけるという環境は、みんなのペースについていかなければ、という焦りや、わからないけど時間が来たら過ぎていく、というあきらめを減らし、自分の力で進み、自分で課題を乗り越える良さがあると思います。学校においても、生徒が主体的にカリキュラムを決めて、自分のペースで学習を進められる環境が、すでに海外では実現していますし、日本でも一部そのような動きが出てきていますので、環境設定も含め、どんどん広がっていくと良いなあ、と思います。