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美術館は誰のためのもの?

みなさまこんにちは。

コアネット教育総合研究所の清水葉子です。

ゴールデンウィーク、関西では晴天が続いておりますが、

みなさまいかがお過ごしでしょうか。

私は混んでいるかもしれないと思いつつ、京都に行ってみました。

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京都府立陶板名画の庭、というところです。

京都府立陶板名画の庭

陶板に表現されたモネ、ゴッホミケランジェロなどの名画が、屋外スペースに展示されています。陶板なので、水面の下に展示しても、日の当たるところに展示しても大丈夫。近づいてみても、少し触れても大丈夫。そして、それは子どもと一緒に見ても気を使いすぎない、ということも意味していて、私もリラックスして楽しむことができました。人も少なかったですし、屋外だったので、子ども達と色々話をしながら見ることができました。

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美術館にもよりますが、中には子どもがいるというだけで、すごく敏感な対応をされることがあります。以前横浜の某美術館に行った時には、入り口で子どもと必ず手をつなぐようにという紙を渡され、鑑賞中も子どもの動きをずっと見られていました。

もちろん、他の方の迷惑になるようなことはしてはいけませんが、作品を見ながら思ったことを言い合うこともはばかられるような環境では親子ともに楽しめませんし、美術館は窮屈なところだと感じてしまった子どもたちは、大人になっても自分から美術館には足を運ばないかもしれませんね。

 

そこで以前思い出したのは以前読んだこちらの本。

「学力を伸ばす美術教育」

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http://amzn.to/2qz0rXp

本書は、1990年代にアメリカで始まった美術鑑賞教育、VTS(Visual Thinking Strategies)について、その概念と実施方法、他教科への取り入れ方について解説されています。

 

美術鑑賞には前提となる知識が必ずしも必要ではなく、鑑賞をしながら「これは何だろう?」「どうしてこうなるんだろう?」などと問い続けることを許容したほうが、その体験が自分のものになる、という考え方が、VTSの根底にあります。

 

VTSを授業で行う場合は、1枚の絵をみんなで見て、それぞれが感じたことを言い合う、という方法がとられ、先生がファシリテーター役になり、深めていきます。これを行うことで、観察力、思考力、表現力がついていくということです。

 

もちろん、教室で、教科書や写真を見ながらでも、効果はあるとは思いますが、実物大サイズや、本物から受け取れるメッセージも、多くあると思います。美術を大人のものだけにせず、もっと広く、みんなのものにできたらいいのでは?