場の力が生徒の可能性を広げる。清教学園中・高等学校のラーニングコモンズ。

 ディスカッションやグループワークで良い成果が出せるか、イノベーションが起こせるかどうかは、検討フレームや話し合いのプロセス管理、テーマ設定などとともに、「どこで話し合いを行うか」が大きく影響します。「リラックスできる」「ポジティブになれる」「新鮮な気持ちで取り組める」そんな場でワークやディスカッションができるといいですよね。

 

大阪府河内長野市にある清教学園中・高等学校の校舎内に10月、ラーニングコモンズが完成しました。図書館とも隣接した、使いやすい場所にあります。通常の授業でディスカッションをする際に使われるとともに、毎日放課後は生徒が自由に使うことができます。自習をすることもできますし、机や椅子の配置を自由に変えて、グループワークやディスカッションをすることもできます。オープンな学びの場なので、単なるおしゃべりではなく、話し合いをするための場です。

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生徒さん達が「ここはちょっと他の場所と違うな」と感じられるようにするため、カラフルで、かつ移動しやすい実用的な机と椅子を置くとともに、内装もそれに合わせて変えられたそうです。天井と柱、梁のコントラストがいいですね。

 

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ひも状のカーテンで、4つに部屋を区切ることもできます(上左)。

地元河内の木材を使った椅子のコーナーも(上右)。

 

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そしてなんといっても窓の外の景色がとても開けているので、とても開放的な気持ちになれます!

 

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貸出用としてノートPCのChromebookが200台あり、wifi環境も整っていますので、調べものや資料づくりもできます。また、同校では「e-ポートフォリオ」という、教材や生徒の成果物を保存し、活用できるWebシステムがあり、ここでもその活用が可能になります。そのほか、パーティションがホワイトボードになっていたり、ディスカッションに具体的に役立つしかけも多くあります。

 

色や形、視界などは数値化しにくいものではありますが、人の感覚に直接訴えるものでもあります。生徒がリラックスでき、アイディアがあふれるような上質な場づくりは、これからの学校にますます求められるのではないでしょうか。

これからここで行われる学びや活動がどんな展開を見せるのか、楽しみです。