横浜みなとみらいにリニューアルオープンした「ファブラボみなとみらい」での新しい学び

2021年4月に2021年4月、みなとみらいに神奈川大学の「みなとみらいキャンパス」がオープンしました。とても明るく開放的なキャンパスで、特に1階は、レストラン、カフェ、図書館などがあり、学生だけでなく、一般の方も利用できるそうです。 その開放的なエ…

探究の探究4.子どもに必要で、でも今足りていないのは、余白かもしれない

2020年から小学校、中学校、高等学校で導入されはじめた、新学習指導要領(中学は2021年、高校は2022年に全面実施)に示されていることもあり、今広く注目を集めている「探究」。この言葉自体は急に昨年から出てきたものではなく、国内でもこれまでに多くの…

探究の探究3.親が手をかけすぎないほうがイノベーターは育つ?

探究について考えるための本のご紹介です。 www.amazon.co.jp 未来のイノベーターはどう育つのか(原題:CREATING INNOVATORS The Making of Young People Who Will Change The World) トニー・ワグナー著 藤原朝子訳 2014年 先日ご紹介した「未来の学校」…

課題解決型学習から得られるものは何か 品川女子学院「子宮頸がんかるた」プロジェクトで見えたもの

前々回のブログでご紹介した「未来の学校」で提唱されている、グループで課題解決に取り組む学びの手法は、今は色々な学校で取り入れられています。中でも、いち早くPBLに取り組まれているのが、東京都品川区にある品川女子学院です。28歳の自分を思い描き、…

探究の探究2 High Tech High のプロジェクト型学習とは

アメリカ、サンディエゴにある学校 High Tech Highでの教育を紹介した映画「Most Likely to Succeed」を観ました。 映画のディレクターが、探究の探究1でもご紹介したトニー・ワグナー氏、カーン・アカデミーの創立者、サルマン・カーン氏、教育思想家のケ…

探究の探究1.誰もがクリエイティブで信頼しあえる社会を築くための7つのスキル

探究について考えるための本のご紹介です。 未来の学校(原題:The Global Achievement Gap) トニー・ワグナー著 陳玉玲訳 2017年(原書は2008年) 「学校は何を学ぶ場所か。卒業して何を目指すのか。」 自分自身について、自分の子供について、誰もが考え…

仕事で感情、動いてますか?-「ビジネスパーソンのためのクリエイティブ入門」を読んで-

「ビジネスパーソンのためのクリエイティブ入門」の著者、原野守弘さんのお話を初めてうかがったのは、今から10年ほど前です。 宣伝会議のクロスメディアについての連続講座の中でお話を伺う機会があり、そこでリカちゃんの40周年キャンペーン「Licca World …

「振り返ってみると、私たちはこの状況をポジティブに捉えることができたのではないかと思います」休校期間に見えてきた、生徒達の発表の場 サレジオ学院中学校・高等学校インタビュー 後編

2020年3月~5月、新型肺炎COVID-19蔓延の影響で休校となった期間も新しい形での授業継続に加え、生徒さんたちの発表の場もさまざまな形で準備をされたサレジオ学院中学校・高等学校の先生方。前編については休校時の体制づくりについておうかがいしました。…

「振り返ってみると、私たちはこの状況をポジティブに捉えることができたのではないかと思います」休校期間に見えてきた、生徒達の発表の場 サレジオ学院中学校・高等学校インタビュー 前編

2020年は新型肺炎COVID-19蔓延に世界中が大きな影響を受けました。教育現場にも色々な影響がありましたが、中でも2月27日に政府より発表された全国小中高校臨時休校宣言により、多くの学校が、5月もしくは6月まで休校となりました。 サレジオ学院中学校・高…

「これって誰がデザインしているの?」という言葉への違和感

この半年、仕事において(時にプライベートも)かなりの時間を使ったのが、お弁当レシピサイト「N's KITCHEN」の立ち上げでした。 nskitchen.jp 個人的には料理はつくるけどそれほど得意ではなく、それについて探究する心もなかったのですが、プロジェクトメ…

悲しくなる日を楽しい時間に。生徒たちがリモートで実現した体育祭とは? -聖ヨゼフ学園インタビュー

今年は新型肺炎COVID-19蔓延の影響で、学校行事を中止や延期にされた学校は、多いのではないでしょうか。聖ヨゼフ学園中学・高等学校(横浜市鶴見区)でも、5月8日に予定されていた体育祭が中止となってしまいました。今年が最後の体育祭となる高校3年生の…

これからの子ども達の発表の場はどうなる?

この3か月、子どもたちの発表や表現の場はどうなったか 大人も子どもも、いつもどおりとはいかない3か月でした。できないことが増えた一方、オンラインでの新しい可能性も広がりました。学びや学びの場について、この3か月で何が足りて、何が足りなかったの…

世界中の美術館にオンラインで行ける!Google Art & Cultureのあるきかた

外出自粛要請が続く中、美術館にも行けない日々が続きます。そんな中、知人より教えていただいたのが、 Google Art & Cultureという、オンライン美術館です。 https://artsandculture.google.com/ こちらのサイトでは、世界中の美術館から提供されたコレクシ…

アートは今もこれからも全ての人に必要です

何でも手に入る世界から、そうでもない世界へ ひとつ前の記事でご紹介しました、ものづくりの授業、MESH公式ブログに掲載していただきましたので、あらためてご報告をさせていただきます。田園調布学園の高校1年生を対象とした、選択制の授業でした。プ…

表現するプロセスで愛着を持つ。自分ごとになる。

コンピュータと手を行き来する体験 昨年から今年にかけて、高校生を対象としたものづくりの授業に関わらせていただきました。全6回、それぞれ約2時間半の連続授業です。 私たちの生活の色々なシーンに使われ始めているIoT(Internet of Things モノがインタ…

イメージを、さらして、とくして、前に進もう。

「とりあえず表現する人は、羞恥心が足りない? 前回のブログでは、それぞれが頭の中のイメージを表現するメリットとして、もったいないという書き方をしましたが、もう少し本人のメリットにフォーカスして考えてみたいと思います。 私は大体のことについて…

アートにおける、手の役割

頭に浮かんだイメージを取り出そう 頭に浮かんだイメージを取り出すことも、アートの重要な役割です。 その表現は平面、立体、文章、映像、音楽など様々で良いと思いますが、とにかく頭の中のイメージを取り出してみると、色々なことがわかります。 私は脳や…

知覚を再定義するアート!

前々回のブログで、サイエンスからジャンプする時のアートの役割について触れました。今回はその中でも、視点の発見、知覚の再定義という部分にフォーカスして書いてみたいと思います。 「日本人の目」を手に入れたゴッホ 2017年8月~2018年3月、北海道、東…

ビジネスにもアート!

アートは、サイエンスからのジャンプだ。ということを、前回書きました。分野や職業に関わらず、すべての人がアートの力、すなわちサイエンスからジャンプする力を身につけることで、世の中はもっともっと面白くなるのではないでしょうか。 例えば、ビジネス…

2020年。アートは、ジャンプだ!

あけましておめでとうございます。本年も、どうぞよろしくお願いいたします。 このブログは、教育にアートが足りていないという思いから2016年にスタートし、4年間で113の記事を書いてきました。本やアートに関する面白い人や活動を紹介する中でたくさんの発…

北欧の図書館から、これからの学びの場を考える

みなさまこんにちは。清水葉子です。突然ですが、みなさんは公共図書館をどのくらい利用されますか?そして、その利用目的は何ですか? 私は、公共図書館の徒歩圏に住んでいることもあり、年間5回か6回、つまり2か月に1回くらいは利用しています。その目的…

「ものづくりの壁」を超えると見えてくるもの―道用大介先生インタビューその2

みなさまこんにちは。清水葉子です。今回は、神奈川大学の道用大介先生に伺ったお話の続編をご紹介します。 その1はこちらをご覧ください。 http://arts.hatenablog.jp/entry/2019/11/30/223536 さて、前回も学生さん達の作品を紹介しましたが、加えていく…

「ものづくりの壁」を超えると見えてくるもの―道用大介先生インタビューその1

みなさまこんにちは。清水葉子です。ここ数日で急に気温が下がり、冬がやってきましたね。風邪をひかれないよう、あたたかくしてお過ごしくださいね。 さて本日は、ものづくりについて書きたいと思います。こちらのブログでも何度か紹介させていただいたFAB…

アートとサイエンスが影響しあって未来ができる(未来と芸術展より感じたこと)

みなさまこんにちは。清水葉子です。 2019年11月19日より、森美術館で開催されている、 「未来と芸術展:AI、ロボット、都市、生命――人は明日どう生きるのか」https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/index.html に行ってきました。 この展覧会では、都…

FABの可能性について今こそ考えてみよう -「FABに何が可能か―『つくりながら生きる』21世紀の野生の思考」を読んで

みなさまこんにちは。清水葉子です。例年よりも長いゴールデンウィーク、どのようにお過ごしですか? さて、本日はFAB(パーソナルファブリケーション)について、最近読んだ本をご紹介したいと思います。 最近、学校内に3Dプリンターやレーザーカッターを設…

小説からアートを楽しむ-原田マハさんの小説について

みなさまこんにちは。清水葉子です。 寒い日もありますが、梅も咲き、だいぶ暖かくなってまいりましたね。春も、もうすぐです! さてみなさんは、絵画を、どのように楽しみますか。色、形、バランス、筆遣い、モチーフ、ストーリー?私が発見した最近の楽し…

芸術鑑賞も、創作活動である-「20年経った今、日本の対話型鑑賞はどうなったのか?」に参加して

みなさまこんにちは。清水葉子です。早いもので今年ももう3月!まだ寒い日もありますが、梅や桜が楽しみな季節がやってきますね。 さて、少し前になりますが、1月26日、NPO法人Educe Technologiesさん主催の勉強会「20年経った今、日本の対話型鑑賞はどうな…

セルフマネジメント力は、これからの教育の場にも必要な力―「管理ゼロで成果はあがるー『見直す・なくす・やめる』で組織を変えよう」を読んで

昨年末のブログにも書かせていただきましたが、教育の領域では、これからますます学習者主体の環境と学びの個別化が進んでいきます。学習進度を周りに合わせなくてよいのは学習者にとって大きなメリットですが、それは同時に、自分で学びを進めていく難しさ…

2018年のアートについての思考は、「個性」と「環境」がキーワードでした

みなさまこんにちは。清水葉子です。 各地で雪が見られるなど、急に冬らしくなってまいりましたが、お変わりなくお過ごしでしょうか。 2018年もあと1日となりました。 今年もこのブログをきっかけに、多くの方と出会えたこと、とてもうれしく思っています。…

生徒がアーティストの作品を紹介する、富士見丘中学校・武蔵野美術大学「Feeling展」

みなさまこんにちは。清水葉子です。先日、東京都渋谷区にある富士見丘中学校で行われた、武蔵野美術大学と共同開催の「Feeling展」を見学させていただきました。富士見丘中学校・高等学校の中学1年生~3年生と、高校2年生で行われている探究学習「自主研究5…